Sunday, December 11, 2011

unknown country...

その後カルバリー国立公園へ。
残念ながら曇り。
それでも美しい。
川の流れが砂岩の大地を切り開いて造り上げた大渓谷。
約4億年の時を刻むマーブル模様の地層がむき出しになっていて
ダイナミックな自然の造形を満喫しました。
 先端に座っているフィリックス。
約150メートルの絶壁。落ちたら死ぬよ?
特に風雨によって岩が削られて窓のようになったNature's window。
不思議。
ここで始めてイルカの群れを見ました。
そして翌日ふと訪れたここ。
オーストラリア領内にありながらオーストラリア領地ではないのです。
もし、国を1から作る事になったら何から着手しますか?
ここに、国を1から作り上げるという快挙を成し遂げた人達がいます。
レオナードさん。
国王自ら王国を今までのストーリーを交えながら案内してくれました。
彼が築いた国名は『ハットリバー』
面積わずか75平方キロ。
人口わずか30人。
牧畜業を中心とする農業国。
独立宣言したのは1970年。
国家建設までの道のりは大変だったとレオナードさんは語ってくれました。

農業生活をしていたレオナードさん。
例年のごとく政府からの買い入れを待っていた矢先の買い入れ料削減。

黙っていてはおしまいと首を吊る覚悟で
政府に抗議文を送ったものの、却下。

しかしレオナードさんは自らにムチを打って抗議生活を続けました。
対応する様子を見せない政府に憤慨し、政府に大胆な文章を送ったそうです。

『エリザベス女王にはこれまで通り忠誠を誓うが、
オーストラリア連邦から脱退することを報告する。』

つまり自ら独立国を作るという突拍子もない内容。

もちろん政府がそんな事を許すはずがなく、
動きを塞ぐ処置をとりました。

しかし、ここで屈することなく最後の手段として
各政府に確固たる独立宣言所を提出。

その後、数通の手紙のやり取りがあったものの、
以降政府が興味を示さなかったのですが、
各政府のこうした態度を独立を認めたものと勝手に判断したそうです。笑

未だに政府は独立国家と認めていません。
しかし、各国の政府機関との会談等に参加をしています。
オーストラリアでありながら、オーストラリアでない。
この地域は不思議な一帯。

レオナード君主、彼の息子3人の王子達がハットリバーの重要な政府機関ポストについて立派な一国として機能しています。
パスポートに査証も押してもらえます。
始めて一国の国王に会いました。
80歳になったレオナード国王と記念撮影。
今まで会った人の中でも、尊敬する人間の1人。

旅を続けていて色んな人に出会いました。
ここまで大きい事を成し遂げた人は始めて。
彼の行動力や圧力に負けない強い芯、
ふと訪れた小さな国で学んだ事は多いです。

ではまた。

Peace out...

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